言語聴覚士の読書ノート

言語、脳、失語症を考える

はじめに

言語聴覚士として失語症の方々のリハビリにかかわっていくと、一口に失語症と言っても、その症状は非常に多彩であることがわかります。

そのような多彩な症状を見ていると、根源的な疑問が湧いてきます。

私たちがたった一言のことばを発するとき、また理解するとき、いったい何が脳の中で起こっているのでしょうか。そして私たちにとって言語とは何なのでしょうか。

そのような問いへの答えは、なかなか出ないものなのかも知れません。しかし、先人たちが書きしるしてくれた、本や論文を読むことによって、少しでもその答えに少しでも近づきたいと考えています。

そのような私のささやかな探索活動を、失語症に関わる方々、言語や脳に興味を持つ方と共有できればと思っています。