失語症リハビリの効果にエビデンス
リハビリの効果を客観的に示すのは難しかったのか、これまで言語聴覚士が行う失語症リハビリのエビデンス(科学的根拠)を示す論文は見かけませんでした。
ところが、今年2017年3月にLancet誌に出ていたのです。
「脳卒中後失語症患者さんへの医療保険でカバー可能な範囲の言語療法の無作為化・非盲検・評価は盲検 対照臨床試験」
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/m/pubmed/28256356/
内容のは以下の通り。
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2群とも週10時間の個別言語リハビリを最低3週間、研究者により訓練された言語聴覚士が行なった。
コントロール群は、リハビリ開始を3週間遅らせ、時間的ズレによる差異を設定している。
結果は、
訓練直後で言語コミュニケーションが著しく改善した。まだ訓練を受けていない群では変化がなかった。
6ヶ月後両群で同様の改善効果があった。
この結果は、脳卒中の種類、失語症のタイプ、重症度の違いとは関係がなかった。
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というものです。
私はエビデンスがすべてとは思っていないのですが、やはりデータで示されていると、安心するというのはあります。
ただ、実際の臨床で生かすためには、タイプ毎にどうだったかなど、詳細な分析が欲しいとも思いました。
さらなる研究に期待したいと思います。