言語聴覚士の読書ノート

言語、脳、失語症を考える

2017-09-01から1ヶ月間の記事一覧

脳卒中を生きる意味ー病いと障害の社会学

今日は、こちらの本をご紹介したいと思います。『脳卒中を生きる意味ー病いと障害の社会学』https://www.amazon.co.jp/脳卒中を生きる意味―病いと障害の社会学-細田-満和子/dp/4902249227本書は脳卒中により障害を負った27人の方とそのご家族にインタビュー…

失語症リハビリの効果にエビデンス

リハビリの効果を客観的に示すのは難しかったのか、これまで言語聴覚士が行う失語症リハビリのエビデンス(科学的根拠)を示す論文は見かけませんでした。ところが、今年2017年3月にLancet誌に出ていたのです。「脳卒中後失語症患者さんへの医療保険でカバー可…

小鳥の歌からヒトの言葉へ

失語症のリハビリをしていると、その言葉の意味はわかっているのに、言われた通りに繰り返す復唱課題が困難な方に出会います。このような患者さんを見ていると、音が与えられていて、その通りに言うということにどれだけ複雑なプロセスが要求されるかという…